27.継ぎ合わせのページ-5
クルベスがルイを迎えに行った後。しばらくしてクルベスから「もうすぐ帰る」という旨の連絡を受けたエスタは「折角だから弟くんたちを出迎えちゃおっか」とティジに提案する。その提案に二つ返事で頷いたティジはエスタに連れられて王宮内の通路を歩いてい…
chapter.5
26.継ぎ合わせのページ-4
ティジたちが通う学園の正門前。本日の授業も終わり、友人と談笑しながら歩く者や、何か予定でもあるのか急ぎ足で家路につく学生たちであふれかえっている中。彼らの往来を邪魔してしまわないようにと、少し外れた場所にクルベス・ミリエ・ライアは佇んでい…
chapter.5
25.継ぎ合わせのページ-3
医務室の中、カチコチと秒針が時を刻む音が響く。部屋の中心でティジはクルベスに様々な質問をし、そしてその返答を「ふむふむ」とノートに書き込んでいた。「それじゃあクルベスさんと父さんは従兄弟で俺とルイはー……はとこ?」「あぁ、こう言っちゃ何だ…
chapter.5
24.継ぎ合わせのページ-2
ルイの送迎を終えて城に帰還したクルベス。自分の仕事場でもある医務室の扉を開けるとエスタとティジが「おかえりなさい」と出迎えられた。「ただいま。悪い、もしかして待たせたか」「いえいえ、今さっきティジ君からのインタビューが終わったところなんで…
chapter.5
23.継ぎ合わせのページ-1
あれから数日掛けて城の探索を終えた。結局この数日の間で記憶は戻らず、あの声の主を見つけ出すことも出来なかった。 それともう一つ。あれ以降、あの不思議な夢を見なくなった。 だからといって何も行動せずにいても状況が変わる事はないので、あの声が…
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22.淡彩色の記録-8
小さく息を吐き、いつの間にか閉じてしまっていた目を開ける。 何度かまばたきを繰り返し、周囲の不可思議な光景――真っ白な景色を確認してようやく自分の状況を理解する。 ここはおそらく夢の中だ。あの不思議な夢の続き。それを証明する物はどこにも無…
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21.淡彩色の記録-7
今朝方、ルイはティジの希望通り、学校へと登校した。なおその際エスタには「弟くん、ティジ君のことは俺がしっかり見ておくから安心して……!クルベスさん、弟くんを頼みます!なにとぞ、どうか……弟くんの事、よろしくお願いします……!」とまるで今生…
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20.淡彩色の記録-6
ルイが学校に復帰する事が決定した。昨晩の話し合いで今後の流れも決まったらしく、話はトントン拍子で進んでいき、翌日にはルイはまた学校に舞い戻ることとなった。「さて、二人を見送ったことだし。ティジ君、これからどうする?何がしたい?」 登校する…
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19.淡彩色の記録-5
「――……っ」 微睡んだ意識を覚醒させる。目を開けて最初に飛び込んで来た景色は白。どこまでも、どこまでも真っ白な世界。ここはどこだろう。 半身を起こし、周囲を見渡しながら過去の記憶をさかのぼる。最後に覚えているのは……エスタさんに「おやすみ…
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18.淡彩色の記録-4
「学校の件な、すまないがお前は学校に行ってくれ」 クルベスは彼の私室にルイを押し込むと開口一番に言い放った。ルイはここに辿り着くまでの間『どのように話せば自分の意見を分かってもらえるか』と悶々と考えていたのだが、自分の意見を話す前に言い切ら…
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17.淡彩色の記録-3
ルイの学校の件について、日中はクルベスさんも忙しそうにしていたためもう少し落ち着いてから聞いて見ることになった。 落ち着いてからっていつ頃だろう?そういえば記憶を失くす前の俺はクルベスさんとどれぐらい親しかったのかな。 実際のところ、あの…
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16.淡彩色の記録-2
結局、自分が記憶喪失だと知ったその日の夜はそのまま医務室で眠ることとなった。クルベスさんから「こんな状態で一人にさせるのは心配だから」と言われたからだ。 それに加えて「しばらくの間は一人で行動せずに必ず誰かと一緒にいるように」と言いつけら…
chapter.5