03.木の芽時-3
ティジが体調不良を訴えた翌朝。学校の正門前ではエスタがルイの手を取ってしきりに言葉を掛けていた。「本当に大丈夫?やっぱり俺もついて行こうか?俺ここの卒業生だから中には入れるし、そのほうが絶対安全だよ……」「そこまでしてもらわなくても大丈夫…
chapter.5
02.木の芽時-2
「いやー、まさか本当に応じてくれるとは思わなかったよ」 学校内の食堂。その一角にあるテーブル席でシンはにこやかに言う。それに対してルイは眉間にシワを寄せ、不快感をあらわにした。「元はと言えばお前がしつこく誘ってきたんだろうが」「冷たいなぁ。…
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01.木の芽時-1
四月。うららかな春の陽気に当てられて自然と気分も明るくなる季節。年度も変わり、ティジとルイも学年が一つ上がり二年生となった心機一転の春。 そんな雰囲気とは裏腹にルイは王宮の通路を怒り心頭で闊歩していた。「あいつ、今日も懲りずにしつこく誘っ…
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